これであなたのメガネはずりさがらない!? メガネのプロが、自分でできるメガネのフィッティング方法をお教えいたします。ポイントとなるのは以下の3点です♪
[メガネ合わせ黄金の三点セット]
1.先セルの曲げ
2.鼻パット
3.メガネの幅
この三点を顔に合わせれば、あなたの眼鏡はお顔にばっちりフィットします。以下、一つずつご説明させていただきます。
1.先セルの曲げ
先セルとは耳にかける部分のことです。つるの先にあるセルロイド部分なので‘先セル’といいます。
先セルは耳の付け根の頂点で曲げます。
写真を見てください。耳の頂点部分から先セルが曲がっていることがお分かりになると思います。
これができればメガネのずり下がりが大幅に減ります。面倒くさい人は、この先セル合わせだけ行えばよいでしょう。
[失敗例1]
先セルをよりこめかみ寄りで曲げることを、
先セルの‘曲げが早い’
と言います。写真を見てください。先セルの曲げが早く、テンプルが浮いてしまっているのが分かります。
「メガネが締まった感じがするけれど、なぜかずり落ちる」
というひとは、これが原因です。曲げを急いではいけません。ちょうど耳の付け根の頂点で曲げるようにしましょう。
[失敗例2]
また、曲げる部分が耳の付け根の頂点より後頭部よりになることを、
先セルの‘曲げが遅い’
と言います。下の写真をご覧ください。先セルが耳にかかっておらず、いきおいメガネがずり下がりそうです。
メガネを掛けた状態で、耳の付け根の頂点にある先セルに人差し指をあて、そのままゆっくりメガネをはずすと、曲げるべき場所がお分かりになると思います。
先セルを曲げる際には、下方向とうち方向に曲げてください。おおよその目安として、
下方向へは45度、内方向へは30度
曲げると良いでしょう。両手を使い、親指と人差し指で曲げていきます。曲げ方は下の写真を参考にしてください。曲がりづらい時は、ドライヤーで1分ほど温めてからトライしてみてください。先セル部分は熱すると柔らかくなるようにできています。
2.鼻パット
掛けているうちに、だいたい鼻パットがペチャっとなります。これはずり下がりの原因になります。手を使い鼻パットを起こしましょう。硬い場合はお家にあるペンチでパットの根もとをはさみ、鼻パットを内側に曲げ込みましょう。
鼻パット同士の間隔は2cm
を目安にするといいでしょう。狭くしすぎると鼻を圧迫することになります。また、右下の写真のように鼻パットを立てないようにしてください。パット調整をご自分で行う方の多くが、この間違いを犯してしまいがちです。これでは、鼻パットが鼻頭に突き刺さってしまいます。気を付けてください。
ちなみに、セルフレーム(プラスチックフレーム)の場合、鼻パットが調整できないものが多いです。他の部分の調整でずり下がりを防ぎましょう。セルフレームで鼻パットを調整する方法に‘鼻盛り’があります。これは、セルフレームの鼻パット部分にさらにパットを重ねる方法です。ご要望の方は、ご近所の認定眼鏡士にご相談ください。
3.メガネの幅
メガネの幅はイコール顔幅です。メガネの幅は狭すぎても広すぎても‘ずり下がり’の原因になります。私たち日本人の顔幅は13cm~15cmの範囲が一般的です。みなさんは
平均値の14cmに合わせる
といいでしょう。使用しているうちに幅が15cm以上になってしまう方が多いです。手を使いテンプル(つる)の根もとを内側に曲げましょう。硬い場合は、ペンチを使用するか渾身の力を込めてください(笑)
14cmに合わせることで、多くの人は掛けやすくなるはずです。
以上、メガネ合わせの黄金三点セットをつらつらと述べてまいりましたが、三つも調整するのがめんどくさい人は
1.テンプル(つるの先・先セル)
の曲げだけをやってください。ここをフィッティングするだけでも、かなりズリ下がりが減ります。みなさんチャレンジしてみてください♪